2024年10月10日・11日
10日、11日にTAプロジェクトとして、1・2年生に向けた「昆虫博士の特別授業」を行いました。
講師は昨年に引き続き、更別昆虫研究所の斎藤彦馬さんです。
ネイチャーガイドである齊藤さんは「昆虫博士」として活動される理由のひとつとして「自分で直接見て、知ってもらいたいから」と話して下さいました。昆虫について、食物連鎖について、自然環境について正しい知識をもって欲しいと話されています。それは私たちの生活にも関係があることだし、子ども達にも多様性と共生について考えて欲しいから。
※さまざまな昆虫/掲載写真はほんの一部です
この他の写真を多数、掲載していますので会員限定のギャラリーをご覧ください!



授業は開始まもなく、昆虫を観察する時間となりました。「みんな昆虫を早くみたいだろう
から、先にゆっくり観察してみよう!」斎藤さんがそう声掛けをすると、子ども達は歓声を上げながら目の前に並んだ昆虫を順番に回ります。


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正しい情報から、知識を深めよう。
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タランチュラ=襲ってくる・怖いと感じている人が多くいますが、タランチュラは実際人を襲いません。これはテレビやゲームでそういったシーンを目にするからですが、実際は誤った情報です。ゲームは楽しいものですが、正しい情報を教えてくれないこともあります。
昆虫は動物?
→ 地球にいる生き物は、動物・植物・菌類(きのこなど)に分けられる。昆虫は節足動物で動物。
昆虫の多様性
→ 100万種を超えるほどの多様性を持ち地球で最も反映している生物。多様な昆虫はそれぞれの役割を持っていて、地球の生態系を支えている。たとえ一部の昆虫が減少しても、他の昆虫がその役割を担ってバランスが保たれている。
人間と同じでみんな違うけれど、みんなそれぞれ役割や存在意義がある。お互いに支
え合って暮らしている。
昆虫と天気
→ いわゆる“虫の知らせ”昆虫のさまざまな能力を使ってこれから先の天候を知ること
もできる。(カマキリの産卵、セミの鳴き声、アリの巣穴など)
昆虫から生まれる新しい技術(バイオミメティクス)
→ トンボの羽:風力発電装置やドローン
短い時間でしたが、たくさんのお話しをして下さいました。そこには必ず、昆虫のことだけでなく、私たちの暮らしや生き方にも繋がるメッセージが込められていました。
なぜ?からはじまる興味と知識
授業の最後に子供たちからの質問タイムがありました。短い時間の中でも子供たちの「なぜ?」がたくさんありました。
Q:どうしてクモの脚には毛が生えてるの?
A:糸を張らないクモには無数の毛が生えている(タランチュラもそのひとつ)その毛で気配や空気の流れを感じてエサや敵を察知する。
糸を張るクモは自分が意図に絡まないように針のような毛が実は生えている。
Q:ハチはどうやって死ぬの?
A:寿命がくると動けなくなってしまう。動けなくなったハチは他のハチに巣から外に出されてしまう。(ミツバチは基本的に巣の外で死んでしまう)
ハチのオスは針を持たない(針は卵を産むための産卵管または、それが変化したもの)
本物の昆虫を見て興味が沸いて、「なぜ?どうして?」と疑問に感じて、答えを聞いて知識を深めました。
参観いただいた保護者の方からも好評で「次回はもっとたくさんの保護者も見に来られるようにして欲しい」というお声も頂きました。
今回も子どもと大人が一緒に学べる素敵な特別授業となりました。
(今回見学することができた昆虫と標本)
ネナガキリギリス
マンディブラリスフタマタクワガタ
セアカフタマタクワガタ
オウゴンオニクワガタ
ヤマトタマムシ
レテノールモルフォ
イシカリクロナガオサムシ
オオカマキリ
アンタエウスオオクワガタ
能勢産オオクワガタ
ダルメシアンクマワラジムシ
アカテガニ → さるかに合戦に出てきたカニのモデル
アズチグモ
サッポロマイマイ
ヒカリモンゴキブリ
ツチイナゴ
クロオオアリ
ベトナムオオムカデ
メキシカンレッドニータランチュラ
タランチュラ(ちょっと育った子)
タランチュラの赤ちゃん
マレーキャンサースコーピオン
スズメバチ標本
シロヘリオオツノカナブン
ケラ
ハイイロゲンゴロウ
アマミノコギリクワガタ
ミツカドコオロギ
ハマベハサミムシ
シロモンオオサシガメ